第3章 W学園生活スタート!
私は、今……
アーサーくんに抱き上げられている。
え、え、状況的におかしいでしょ!!
しかも、そんなところを、本田くんに見られている。
心夏「ちょ、ちょっと… 下ろしてっ/// アーサーくんっ!///」
アーサー「下ろさねぇ。寮まで送る。」
心夏「いや、大丈夫だからっ! 大丈夫!」
止めないで、呆然と見ている本田くん。
…………私はどうでもいいってこと……?
菊「あ、あの…………!」
…………!
菊「えっと… お邪魔ですよね、帰りますっ…!」
アーサー「あぁ。気をつけてな。」
心夏「ほっ 本田くん……!!」
菊「お大事に」
とても、優しく、とても、綺麗な笑顔。
だけど、どこか寂しそうな、いつもと違う笑顔。
見覚えのある、笑顔。
本田くんは 帰った。帰ってしまった。
もう、ここにはイナイ。
アーサー「お、おい…… どうした…!? 泣くなよ…!;」
溢れ出す大粒の涙。
心夏「…………ごめ、なさ…い」
アーサー「……俺じゃ、嫌 なのか……?」
心夏「ちが…う。 悲しいの。かな、し…よ」
少しだけ思い出した。
昔の、残酷な記憶。