第2章 時計屋・ユリウス=モンレー
「私は絶対に行かんからな。旅に出たければ一人で行け」
「つれないこと言うなよ〜。旅は道連れって言うだろ?」
「お前とは決して道連れになどなりたくない!」
いつものやりとりを傍観していたアリスにエースが振り返る
「君も、ユリウスと一緒に旅に出たいよな?」
「え…?」
(……まずい)
爽やか攻撃を仕掛けてきたエースだが、目が笑っていない
それに、ユリウスが「間違っても行きたいとは言うな」という目で訴えてくる
(…どうしよう…怖い…)
冷や汗が止まらない
*時計塔広場*
「〜〜〜♪」
太陽の光を浴びるエースは上機嫌そのもので、鼻歌まで歌っている
対するユリウスは…
(…に、似合わない)
明るい陽の下にいるユリウス…
最高に機嫌が悪い
「…えっと、ごめんなさい」
「謝るくらいならあんなことをいうな」
アリスが出した答え…
『足りないものがあったから、3人で買い出しに行かない?』
アリスが導き出した、最善の結果だった