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《テニプリ》Dear Prince《R18》

第3章 浴衣姿◇仁王雅治◇


が選んだのは簪。
綺麗だし浴衣に似合いそう!って理由らしい。


それを早速頭に差して、クルリと一回りしちょる。



「どう?」

「回る必要、ないんじゃないかのう」

「いいじゃん。素直に感想を言ってよね」

「さあのう……。そういうんは分からん」

「ひど…!」

「嘘じゃよ。……似合っちょる」

「……っ!ちょっと耳元で言うとか…!」

「なんじゃ……ブルっとしたか」

「してないっ!」

「俺はさっきからウズウズしちょるき、帰っ……」

「兄ちゃん不正したろ!」

「……いかん、バレたか。逃げるぜよ」

「え?!ちょっと!」

「いいから着いて来んしゃい」



どういうわけかズルしたのがバレたようじゃ。
チクったか…?


とにかく捕まると面倒じゃ、逃げるが勝ちぜよ。



「何処まで行くの…?!返したらいいんじゃない?!」

「お前さん気に入っとるんじゃろ…?返す必要はないぜよ」

「でも…!」

「あそこに隠れるか……。こっちじゃ」

「うわあっ!!」
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