第1章 夜は足元に気をつけて
その日、いつものように仕事をし、自宅に帰っていた。
(何かモヤモヤする…)
ミスは無かったはず。髪の毛一本も落として無いはず。
(…こういう日は早く帰った方がいい。)
ミユウは足音をたてないようにしつつ、家に急いだ。
いや、急ごうとした。
(か、身体が動かない…!)
ミユウは身体が縛られたようになり、全く動けなくなった。
(念使いの仕業か?早く動けるようにしないと…!)
その時、ミユウの足元には魔法陣が現れ、輝き始めた。
(いったい、何が…)
そう思った瞬間、ミユウは意識を手放した。