第7章 蜜の濃さ
みゆき 「ついたよ。ここ」
直樹 「へぇ・・・きれいな家ですね」
みゆき 「そう、かもね。」
私の家はちょっとわけあり。
お母さんは昔に亡くなり、お父さんは会社の経営者。
だから、そこそこはお金を持っている家庭だと思う、けど
家族の距離は一般家庭より離れたものがある。
ここの家も、掃除をしているのは二十歳前後のバイトさんだし、ここの家にはほとんどの場合私しかいない。
バイトさんがいるじゃん、と思うかもしれないけど、私は会ったことがない。
いつも掃除は私が学校にいる時に行うからだ。
そういう訳で、やはり家もガラン、としている。
みゆき 「まぁ入ってよ。あ、てか、親にはちゃんと連絡入れたの?」
はっと思い出した私に直樹は、
直樹 「お泊りします、といってあります。」
といった。