第3章 グラビアより◇青峰大輝◇
◇青峰side◇
「もう大輝なんて知らない!」
「あ?おい!」
ったく……初っ端からこの始まり方はねぇだろ。←
帰り道通りかかった本屋でグラビアの袋とじを何とかして見てぇ!って夢中になってたらよ……怒らせちまったわ。
追い掛けて店から出たけどもう姿見えねぇし。
めんどくせー事になっちまった。
「ハァ……ったく」
一度機嫌が悪くなると元に戻すのに苦労する女っつーのがオレの女。
連絡しても繋がらねぇ、家に行っても出て来ねぇ、
学校で話し掛けてもシカト。
すげーめんどくせぇけど……嫌いになれねぇんだわ。
「行くかー?家……。でも出ねぇよなどうせ」
毎回あいつの母親に「今は会いたくないんだって」って言われて追い返されるってのが決まりみてぇになってっからな。
けど、何もしねぇでいると余計逆効果だってのはもう分かってんだよ。
あいつと初めて喧嘩した時、向こうから謝ってくんだろってドンと構えてたら……嫌がらせかよってぐれーにとことんシカトこきやがって……
正直大変だったわ。