第4章 Innocent Love*孤爪研磨√
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翌日。
自主練時間。
「研磨ー!トス打って~!」
昨日同様日向が孤爪に頼む。
隣を見ると、そこにいた桃がにこっと笑った。
「……少しだけね。」
「え、マジで!やったー!」
うれしさを体で表現するように、日向が人並みはずれたバネで跳ぶ。
「少しだけだから…」
「じゃあ私が投げますね。」
孤爪は面倒くさそうにコートに入ると、桃が投げたボールをトスする。
そして日向がそれを打つ。
そのやり取りは数本続いた。
そして、いきなり
「ごめん、もう戻る。」
と言い残して体育館から出て行った。
「ケンっ?!」
なにかを感じ取った桃は孤爪の後を追う。
「えっ?えっ?!」
残された日向はただただ呆然としていた。