第3章 運命の始まり
「すっげーっ!」
一番初めに声をあげたのは日向だった。
「えっ!」
その声に驚いた桃が振り返る。
とそこには、
「めっちゃ綺麗…!」
「うおー!あのサーブとりてぇ!」
「マネージャーじゃなかったの?!」
「…大丈夫かよ、あいつ。」
いつの間にかロードワークを終えた皆がいた。
(…っ!なんでみなさんいるんですか?!しかも見られちゃったんですか…!?)
あまりの恥ずかしさに逃げたくなるが、逃げ場も無いので桃は仕方なく顔を覆った。
「なに、恥ずかしがってんの桃!」
「凄かったよ~」
マネージャーたちも近づいて声をかけるが、桃には逆効果だった。
「そりゃ、凄いに決まってんだろっ!」
(誰…?)
顔を上げると木兎が部員たちの後ろから出てきた。