第1章 夢?いいえ、現実です。
「なぁ、紫苑ちゃんはどこから来たのかな?」
にこやかサッチさんが聞いてくる
「日本です?」
「ニホン?聞いたことねぇな」
首を傾げるサッチさん
「なあ、その国ってどの海の島だ?」
「えっと、日本海と太平洋?です」
直後、
体にぞわりと悪寒が走る
本能が警報を鳴らす
「なあ、紫苑ちゃん?
ちゃんと本当の事話そうね」
さっきと同じにこやかなサッチさん
でも、目が笑ってないんだ
「ほん…と、です
私がい、た国はにほ・・・んで 」
喉が震える
口が動かない
頭がくらくらする
酸素がまわってないんだ
景色が歪んでいく
ぐにゃりと、歪んで
視界が黒くなる
その中で見たのは、
まだ、笑ったままのサッチさんと
無表情で見つめてくるマルコさんで
私の意識はそこで切れた
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ここまで読んでくださった皆様、
この度は更新が遅れて申し訳ございませんでした。
これからは少しでも早く更新できるよう
頑張ります。
眠りネズミ