Do not look back behind【進撃の巨人】
第2章 自分の足で
目を覚ますと、昨日と変わらない今日がきていた。
悪夢に怯える子を見つけると側に寄り、根拠もないのに大丈夫大丈夫と繰り返し囁く。
頭を動かさなくても自然と体は無意識に毎日の行動を繰り返してくれるようだ。
みんなの朝食を済ませると、気づけばあの場所に来ていた。
「調査兵団…。」
昨日のことを思うと溜息が出る。
またあの男に会うかもしれない。
頭では仕事と割り切っていても体は言うことを聞かず、足は重くなる。
あぁ、今日カイは見送ってくれなかったな…なんて考える。
みんなに挨拶もせずに出て来てしまった。
今日はケーキでも買って早く帰ろうか。
ハンナは子ども達の笑顔を思い小さく頬笑む。
「よし…行こ「おい。」」
ああ、なんだ。神様はやっぱり私に優しくないようだ。