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【R18】夏だ!花火だ!夏祭りだ!

第4章 夏祭り ※





「吉原で生きる事以上の地獄なんてありゃしません。それに・・・」


大輪の花火を背に、強くも優美な微笑みを見せる。



「お前さんと一緒にいられるなら、どんな地獄にも耐えられる」



リヴァイはその勝気な表情に、ハヅキを身請けすると告げた時のエルヴィンの言葉を思い出した。


“ 俺も妻子ある身だが、ハヅキには惚れていた。あのような女性はそういない ”


きっとそれは偽りのない気持ちだったのだろう。
ハヅキの方から懇願されれば、やはりエルヴィンも身請けに踏み切ったかもしれない。


“ ハヅキはお前に譲ろう。しかし、高尾太夫を抱いたという誇りは俺のものだ ”


派手な化粧と衣装を纏っていなくても、ハヅキは間違いなく天下一の花魁。
遠い異国の地に行っても、きっとそこで人々を魅了するだろう。



「さすが、俺が惚れた女だ」


そっと抱き寄せ、耳元で囁く。


「俺の国へ一緒に来い」


「あい、ようざんす」


ハヅキの手もリヴァイの背中に回った。


ここに初めて、吉原から異国に嫁入りした花魁が生まれた。



ドォン・・・

最後の大花火が花開く。
それは命の灯火のように輝き、愛し合う二人を照らしていた。




第4章 『 夏祭り 』 Fin.







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