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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第83章 諦めない












今ナナシが無事生きているのかさえエルヴィン達にはわからない。



エルヴィンを刺激しないように今まで聞かないでいたが、
リヴァイ達も我慢の限界だった。

ナナバがお茶を淹れて戻ってきた所で全員がソファに座り、
エルヴィンに狙撃された日の事を詰め寄ると、
彼は執務机に置かれた犬のぬいぐるみを見ながら、
やっと重い口を開いた。


「あの時・・・ハンジと交戦した『ツクモ』と思われる男が現れた。
原因不明の失神も彼の手によるものだと思われる。
そしてナナシを連れて行ってしまった・・・」

「激しい耳鳴りを感じた後、俺達も気を失ってた。
犯人より早く目を覚ましたお陰で奴を確保出来たがな・・・」


リヴァイがあの時の状況を思い出しそう告げると、
一緒に行動していたミケもそれに頷く。


「私は建物の出入口付近にいたんだけど、
同じく急に目眩がして意識を失っていたよ。
気づいたらエルヴィンが血だらけで指揮を執ってた」

「・・・となると、ツクモはかなり広範囲に振動攻撃が出来るって事か・・・・」


ナナバの報告にハンジが顎に手を当てながら呟くと、
リヴァイがエルヴィンに鋭い視線を投げた。


「それでてめぇは黙ってツクモって野郎を行かせたのか?」


何の抵抗もせずツクモを行かせたとはリヴァイも思っていないが、
リヴァイ達が知りたいのはエルヴィンがツクモから
何を聞いたのかという事だった。


エルヴィンはリヴァイの言葉の意味を正しく受け取り、
それを語る。




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