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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第78章 王都出張











折角シーナに一週間もいるのだから、
合間に地下街に行けないだろうか。

昔の仲間のクレイグが生きていたら、
コンラッドに会った事など情報交換出来れば良いのだが・・・。

今日一日エルヴィン達に同行して疲れた頭でそんな事を
ぼんやり考えていると、緊張気味なモブリットに声を掛けられた。


「ナナシさん、お先にお風呂どうぞ」

「ん?先に使って良いのか?」


今は宿屋にいるのだが、各兵団が王都に集まっているため
どこの宿屋も満室で、一人部屋が良いなどという我儘が
言えるはずもなく、ナナシはモブリットと同室になっていた。

てっきりエルヴィンかリヴァイ達の誰かと同室になると思っていたが、
向こうも何か思うことがあるのだろうとナナシは深く考えるのをやめた。

それにモブリットなら突然襲い掛かってくることは
無いだろうという安心感もある。



実は裏で誰がナナシと同室になるかでエルヴィン達が
揉めていたのだが・・・ナナシの貞操を守るため、
モブリットが適任だと判断され、この部屋割りになったのだった。



そんな苦労も知らず、ナナシはモブリットの言葉に甘えて
風呂に入りながら、明日の夜会の事を考えて頭を痛める。



何故こんな状況の中、夜会に出席しなければいけないんだろうか。



調査兵団排斥の運動があるからか?
資金面の問題か・・・・。

資金面ならその内コンラッドの遺産が寄付されるかもしれないので、
エルヴィン達には安心させてやりたいが、
寄付の経緯がバレると面倒になるので下手に伝える事も出来ない。




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