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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第77章 それぞれの想い











「・・・申し訳ありませんでした、ドークさん。
突然泣いてしまって・・・」

「いや・・・気にするな」


やっと泣き止んだナナシはナイルに謝罪し、
エルヴィンの父親の件について改めて頼んだ。


「調べるのに一ヶ月くらい掛かるが、構わないか?
最近仕事が立て込んでてな・・・」

「はい、構いません。忙しい中聞いて下さり感謝しています」

「調べたら直接あんたの家に行けば良いのか?
エルヴィンにバレちゃマズイんだろ?」

ナイルの言葉に失念していた事を思い出す。

ナナシは調査兵団の兵舎に住んでいるのであって、家は無い。

連絡をどう取り合おうかと考えて、
ナナシはナイルに苦しい言い訳とある提案をした。


「あの・・・実は今私は事情があり転々と家を変えているのです」

「・・・え・・・!?」

「ですので、お手数ですが私と連絡を取る場合、
調査兵団に臨時で雇われているナナシという教官の男がいるのですが、
その方に話を通して下さいませんか?資料があれば、
その方に渡してもらえれば秘密裏に私の所に連絡がきますので・・・」

「は、はぁ・・・」


訳がわからないとナイルの顔に書いてあるが、
そうするしか方法がないので仕方無い。

ナイルは人にはそれぞれ事情があるし、
(多方面から恨みを買っている)エルヴィンの婚約者だから
身を隠す必要があるのだろうと無理矢理自分を納得させ、
それを了承した。







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