• テキストサイズ

過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第77章 それぞれの想い










自分はもうエルヴィンと共に歩めなくても、
彼が幸せならそれだけで充分だとこの一週間
自分に言い聞かせ続けてきた。

でも、エルヴィンが自分以外の女性に
あの情熱に濡れた瞳を向けている想像すると、
心が痛くて必死に脳内からその想像を追い払った。

エルヴィンと添い遂げる資格が無いと知った瞬間、
自分の気持ちに気付くなんて、とんだ笑い話である。

これはきっと報いなのだ。

今まで散々沢山の人々を不幸に追いやってきた自分への・・・。


ナイルに喜んで身を引くと言っておきながら、
自分で言った言葉に傷ついてしまった。

そもそも自分はエルヴィンの恋人でも婚約者でもないのに、
何を言っているのだろうかと。


ナイルは泣き続ける自分に困惑しながらも、
根気良く接してくれている。

エルヴィンは本当に良い友人を持ったものだなと思えた。

自分がエルヴィンの前から消えた後も、
きっとナイルやミケ、リヴァイが友人として彼を支えてくれるだろう。


何の心配もない。
何の心配もせず、自分は逝ける。





/ 1001ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp