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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第76章 お主の事が大嫌い











ナナバが困った表情をしていると、
椅子から乱暴に立ち上がったハンジがナナシの胸倉を掴んで
叫んだ。


「ふざけんなっ!!構わずにいられるかっ!
エルヴィンもナナシも大事な仲間なんだっ!
その二人が突然訳のわからないことでいがみ合ってるのを見て
黙ってられると思ってんのかっ!?」


興奮するハンジとは反対に、ナナシは静かに言う。


「黙って見ていてくれと頼んでいる。それに私は・・・・
仲間じゃない」


ハンジの瞳孔が開きナナシに殴り掛かろうとしたところで、
ナナバが彼女を止めた。


「ハンジ!やめな!」

「・・・だってっ!!」

「ハ・ン・ジ!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・」


ナナバの制止を受け、ハンジはすごすごと拳を収めた。

悔しそうに唇を噛んで少し血が滲んでしまっているハンジに、
ナナシは罪悪感を抱いたがその血を拭う事も
言葉を掛けることも出来ず無言を貫く。

ハンジを止めたナナバの瞳は怒りと哀しみに濡れていて、
何か言いたそうにしていたが、彼女は一度深く目を瞑っただけで
何も言わなかった。




その後、ハンジとナナバ、リヴァイとミケがチェンジして
二人を面談したが、肝心のナナシから何も聞き出せなかったので
何の進展も得られなかった。





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