過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第76章 お主の事が大嫌い
異様な空気を和ませようとハンジがおどけた口調で
二人に話し掛けた。
「ちょ、ちょっと~どうしちゃったのさ、二人共。
帰ってきて早々痴話喧嘩ならよしてよね~。
ソファが壊れちゃってんじゃん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あー・・・黙ってちゃわからないってば・・・」
重たい雰囲気にハンジが困ったように頭を掻いていると、
黙っていたナナシが報告書を読み上げるように淡々と言った。
「私はたった今エルヴィンを振った。それに逆上した此奴が
私を押し倒してきたので反撃して殴った。以上だ」
「・・・え・・・・っ!?」
ナナシの言葉に、ハンジ、リヴァイ、ミケ、ナナバは
目を見張って驚愕し、エルヴィンは奥歯を噛み締めた後
追及を再開した。