過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第73章 心臓は何処?
・・・謝罪?
それは一体何に対する謝罪なのだろうか?
アルフレッドは『アルフレッド・フォン・ヘルフ』という
貴族の名で名乗った。
コンラッドは平民で貴族ではなかったはずなのに、
何故か孫は爵位持ちの貴族になっている。
コンラッドかその子供が貴族と結婚して、そうなったのか・・・
或いは・・・・。
先程の落胆がどんどん悪い方向へと思考を持っていく。
コンラッドがソロモンと『迅鬼狼』を裏切ったんじゃないか、と。
このまま悶々と考えていても拉致が明かないと判断し、
ナナシはアルフレッドの誘いを受けることにした。
ただ、これは『副長』としてなので、
エルヴィンには内密にしなければならない。
エルヴィンにバレてしまえば、彼は首を突っ込みたがるだろう。
それは面倒だ。