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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第73章 心臓は何処?









夜会の主催者であるリングスタット伯爵の屋敷は
贅の限りを尽くした内装で、これならば大金を叩いて
珍品を収集出来るなと納得する程のものだった。

エルヴィンにエスコートされるが儘、
まずは伯爵に挨拶する事になった。


「この度はお招きに預かり誠にありがとうございます」


完璧な笑顔を貼り付けたエルヴィンに伯爵も愛想良く応じる。


「ほう、その方が噂の婚約者殿ですかエルヴィン団長」


噂って何だ?と思ったナナシだったが、伯爵がすぐに

「怪我をされた足でダンスは辛いでしょうが、ゆっくりして行って下さい」

と言ったので、懇親会の事が噂になっているのだと知れた。


この伯爵様は貴族の癖に偉がった所があまり無いようで
口調も丁寧だ。

身元不明のナナシの怪我を気遣う優しさも持ち合わせているようなので、
あまり荒事にしないようにせねばと思う。


「お気遣い痛み入ります、伯爵様」


一応礼節は弁えなければならないのでナナシもお辞儀をして
一言添えると、挨拶を済ませた後は一旦壁際まで寄り
エルヴィンと今後の相談を始めた。





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