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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第71章 壁の外で何を思う?











そんなこんなで無事(?)壁外調査に赴いたのだが、
周囲から上がる赤い信煙弾に混じって、
今回はやたらと黒色の信煙弾が多い事に気づいた。

今のところ荷馬車付近で巨人は発見されていないが、
どうなるかなど誰にもわからない。

同じく荷馬車を護衛しているミケ班のナナバ、リーネ、
ゲルガー、トーマからはピリピリと張り詰めた空気が出ている。


現在走行しているのは平原だが、もうすぐ集落があった場所を
通過するので運搬班と荷馬車護衛班に緊張が走った。

長距離索敵陣形の弱点は死角なので、
建物や木陰に巨人が潜んでいた場合とても厄介なのだ。


ナナシは朽ちた建物に向かって赤い信煙弾を撃ったと同時に、
立体機動を作動させ跳躍しながら叫んだ。


「左前方に取りこぼしだ!」

「―――――――――――っ!!??」


ミケの位置から風下にいた巨人は廃屋を壊しながら襲いかかってきたが、
先制攻撃をしたナナシがあっという間に仕留めた。

運良く建物があったお陰で立体機動も活用でき、
荷馬車は問題なくその集落を通過する事が出来、安堵する。

ナナシはすぐ騎乗し隊列に戻ると、
ナナバ達から「ナイス!」と労いの言葉を掛けられ、
一日目は通常よりも少ない犠牲で予定通りの工程を進むことに成功した。




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