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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第71章 壁の外で何を思う?










古城で一夜を明かすことになった調査兵団は、
見張りと身体を休める者とに分かれ、
それぞれの場所にいた。

ナナシは宣言通り、昼間神経を使い過ぎたので
しっかり休ませてもらうことになり
毛布に包まりながら眠っている。



エルヴィン達幹部は明日の工程の確認と、
今日一日の損害状況を話し合うべくとある一室に集まっていた。


「―――今日の被害状況は?」

「初列索敵五班、九班、十三班に被害があった。
あと、次列三班だ。計五人、巨人に襲われた」


リヴァイの簡潔な報告にエルヴィンは無言で頷く。

今日はやたらと左側から巨人が来襲し、
リヴァイ班は多くの巨人の相手をしていた。


「成程、リヴァイが次列にいたお陰で奇行種に遭遇しても
それだけで済んだか・・・」

「初列索敵班が巨人を発見するのが早かったお陰で、
支援に行くことが出来た」

「そうだな。彼らの勇姿は無駄にしない。それで他の被害は?」


エルヴィンは一瞬黙祷のように目を瞑った後、
周囲に目を配らせた。

今回重要な荷馬車の護衛についたミケが念の為に報告する。


「荷馬車と運搬班、護衛班に損害は無い。
途中何度か取りこぼしの巨人と交戦したが、
発見が早かったお陰で先制攻撃が出来た」

「・・・ナナシの索敵能力は?」

「俺の鼻よりよっぽど性能が良い。
発見と同時に攻撃を仕掛けられるくらいにはな。
お陰で俺はすることがなかった」


肩を竦めながらそう言ったミケに、エルヴィンは尚も質問する。




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