過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第68章 役に立つには・・・
執務室では相変わらずの面子(エルヴィン、リヴァイ、ハンジ、ミケ)が
雁首を揃え、ナナシの淹れたお茶でホッコリしていたが、
話している内容は全然ホッコリしていなかった。
むしろドロドロしているかもしれない。
「ミケ、私のナナシにセクハラしないで貰えるか?」
「別におまえのじゃないだろう?エルヴィン。
あと匂いを嗅ぐのは確認と挨拶だ」
「確認?何の確認だ?」
「おまえが襲っていないか、という確認だ。
おまえの方がセクハラが酷い」
「あー・・・つまり、エルヴィンの野郎がナナシのケツを
掘ってないかっていう確認か」
「それもある。・・・が、最近のエルヴィンは変態に
磨きが掛かっているから、マーキングと称してナナシに
アレを掛けていないかと心配で・・・」
「おーい、もしもし?女がいる前で精液ぶち撒けるとか
そういう下品な話しないで貰える?」
エルヴィン、ミケ、リヴァイの会話に言及したのは
女であるハンジだったが、一番女としてはあり得ない入り方をしたので
男性陣から絶対零度の視線を総嘗めにした。
「誰が女だって?」
「てめぇが一番下品じゃねぇか、クソメガネ」
「少しはナナシの女性らしさを見習いなさい、ハンジ」
ミケ、リヴァイ、エルヴィンからそう言われたハンジは
「何で私が責められなきゃいけないのっ!?」と声を荒らげる。
そこにナナシも「ちょっと待て!私は男だ!」と参戦したものだから、
暫く本題に入らないままギャーギャー騒いでいただけだった。