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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第67章 分かり合いたい









ナナシが何を見て自分を優しいと言い切るのかわからなかったが、
ナナシがそう思っている事を曲げないでいてくれるのは
何となく嬉しかった。

恐らくナナシは自分の心の闇に気づいているだろう。

恋愛方面は壊滅的だが、人間観察は恐ろしい程鋭いのだ。
ナナシに自分の弱さを知られても構わないと思ってしまっている現状は
褒められたことではないかもしれないが、
誰かにそれを知られるならナナシ以外は嫌だと思った。

部下には決して弱みなど見せられない。

エルヴィンやハンジ、ミケなどは仲間としての愚痴は言い合えるが、
弱みとなったら話は別だ。

もしも彼らに自分の弱さを吐露したとしても
混乱を招くだけだと思っている。

一喝されるだけならまだマシだが、
ここで幹部の誰かが弱音を吐いたら大事になるだろう。

人類最強の看板を背負っている身としての分別を弁えろとか
エルヴィン辺りには言われそうだ。




だが、自分よりも強いナナシだったなら・・・と思う。




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