過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第67章 分かり合いたい
男の胸を枕にするって事は、つまり・・・・・事後じゃねぇか!
経験があるってのは理解したが、一体誰とだっ!?
死んだ恋人か?
それともエルヴィン・・・っ!?
そう言えば一回だけ夜に寝たって言ってたな。
まさかその時に、鳩胸枕を堪能したのだろうか?
悔しい事にエルヴィンの肉体はかなりガチムチだ。
それに比べてリヴァイの胸筋は引き締まってはいるが、
ボインのムチムチでは無かった。
只でさえコンプレックスを抱えている容姿なのに、
エルヴィンと比べられたら溜まったものではない。
恐らく世の女は十中八九エルヴィンを選ぶだろう。
自分のような小男よりも、背が高くて王子様然としたあいつを・・・。
考えれば考える程馬鹿らしくなり、リヴァイは直球で尋ねた。
「俺は・・・てめぇの好みに当て嵌まらねぇか?」
その質問にナナシは目を丸くして固まった。
問われた言葉を何度か反芻して漸く内容を理解すると、
ナナシはリヴァイをジッと見つめ身体を確認するように
弄り始める。