過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第64章 劇物
血を飲んでいる内に二人の態度がおかしくなったと
ナナシは語った。
ナナバはナナシに襲い掛かる事は無かったが、
頬を紅潮させて身悶えていたらしい。
ナナバが部屋を出て行くと、ハンジが突然ナナシの上に乗っかり
服を脱ぎ始め・・・エルヴィン達が目撃した状況になったという・・・・。
女性相手に手を上げる事も出来なかったので、
ナナシはエルヴィン達に感謝した。
とても恐かったとカタカタ震えるナナシを抱きしめたかったが、
エルヴィンはその衝動をグッと堪え、
咄嗟にハンジを蹴って退けたリヴァイに賞賛を送る。
自分だったらハンジにあんな無慈悲な蹴りを食らわせて
退けることは出来ないだろう、と褒めているのか貶しているのか
わからない微妙な言葉が掛けられると、
リヴァイは甲斐甲斐しくハンジの服を整えながら
不機嫌そうに舌打ちをした。
女性でもナナシの奇妙なフェロモンに当てられるのか・・・
と思ったエルヴィンは、リヴァイと伸びたハンジを連れ
団長室へ戻り事情聴取を行うことにした。