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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第60章 私が取りたい手







「すまん。私の勝手な都合に付き合わせてしまって・・・。
よく考えればこれは憲兵団とかが解決すべき事案で、
私は傍観を決め込むべきだったと反省しておる」

「何言ってるんですかっ!?傍観してちゃいけませんよ!」

「そうです!どうせ憲兵なんか当てにならないし、
一般人を助けようとするナナリーさんの選択は間違ってません!」


少し声が大きかったため二人の口を両手で塞ぎ、
周囲に気を配る。

荷馬車内は男のベッカーに対する恨み言と、
誘拐された娘達の啜り泣く声しか聞こえず、
他の犯人がこちらを不審に思った様子は見受けられなかっ
た。


「兎も角、ここから誘拐された女性達をどう救出するか考えましょう」

「そうね、でも相手はライフルを三丁所持しているわ」


それに比べてこちらはほぼ丸腰だ。
ナナシが所持していた鉄扇と、
隠し持っていたナイフくらいしか無い。

取り敢えずペトラとニファにナイフを渡し、
自分は基本肉弾戦でいくことにした。

まず潰すのは見張りの男と後方でライフルを所持している男だろう。

鉄扇に仕込んだ銃でライフルを弾き、
対人格闘で抑え込むしか無い。






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