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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第60章 私が取りたい手







問題はタイミングだ。


恐らくエルヴィンが追撃してくると思うので追いつくのに
然程時間は掛からないだろうが、見張りの男が
ベッカーの娘を今にも殺しそうだったため、
そんな悠長に構えてもいられないだろう。


「タイミングはまだ測っている所だが、
ペトラとニファは前方にいる二人を頼む。
後方にいる二人は私がやる」

「一人で大丈夫ですか?」

「ライフルと人質さえ何とかなれば問題ない。
二人を確保したらお主らは人質を優先した行動を取ってくれ」


了解です、というペトラとニファの返事の直後、
後方にいた見張りが「追手だっ!」と声を上げた。





荷馬車内に緊張が走る。





人質を見ていた男は「動くな!」と声を荒らげ
ライフルを人質達に向けて後方を頻りにチラチラと見遣った。

後方の二人は追手に向けライフルを発泡しているが、
立体機動の動きに翻弄され弾が命中しないようだった。


人質達は悲鳴を上げながら、お互いを支えるように寄り添っている。




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