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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第54章 ナナリー







「エルヴィン・・・おまえがハンジ以外の女を連れているのは
珍しいな。部下か何かか?」

「失礼だなナイル。彼女は部下では無く私の婚約者だ」

「へ?・・・こ、こ、婚約者ぁ??」


驚きのあまり間抜けな声を出したナイルが、
ナナシを凝視する。


「君にもちゃんと紹介してあげよう。婚約者のナナリーだ」


フフンと自慢げに紹介するエルヴィンとは逆に、
ナイルは惚けたように反応が鈍かったが我に返ると
手を差し出した。


「初めまして、俺は憲兵団師団長のナイル・ドーク。
エルヴィンとは訓練兵団からの腐れ縁だ」


挨拶として手の甲に軽く口付けるのだろうと手を差し出すと、
ナイルがナナシの手を掴む前に大きな手によって
阻まれてしまった。

やんわりとナナシの手を握って遮ったのはエルヴィンで、
ナイルはその態度にポカンと口を開ける。


「ナナリー、他の男の手を取らないでくれ。嫉妬してしまいそうだよ」


ただの挨拶だろうが!と、エルヴィンの嫉妬深さに呆れ果てる。
ナイルも同じことを思ったらしく「ただの挨拶じゃねぇか!」と
エルヴィンを睨みつけた。





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