過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第53章 マジかっ!?
「これは試されているのか・・・?
今直ぐにでもベッドに連れ込みたいんだが・・・」
「懇親会はどうすんだ?」
「そんなものに行かず、朝までナナシと二人きりになりたい」
「誰がさせるかクソが!団長なんだから資金集めしろ」
欲望に忠実になっているエルヴィンの発言をリヴァイが一蹴したが、
彼の駄々が更に増した。
「考えてみろ、リヴァイ。今のナナシを他人に晒したいと思うか?
絶対男が寄ってくるに決っている!誰に見せる事もなく、
このままナナシを監禁してしまいたい!」
恐ろしい事を言うエルヴィンにナナシと女性陣は引いた。
ここまで独占欲が強いとただの犯罪者である。
「・・・・・・・・やはり私は行きたくない」
ポツリと呟いたナナシにエルヴィンが即座に却下すると、
彼はいそいそとナナシに近づき手を差し出した。
「さぁ行こうか、私の美しい婚約者殿。
会場では私の傍を離れてはいけないよ?」
「・・・え?それでは料理が・・・・」
「大丈夫、料理は私が食べさせてあげるから・・・」
「・・・?そうか?」
コイツ、公衆の面前でナナシに「あーん」をするつもりだ!
イチャイチャしている所を見せびらかしたい気持ちが
駄々漏れのエルヴィンに四人は大きく息を吐く。