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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第50章 日常的ストーカー









「今日からは私の部屋に泊まるといい。
寒くなってきたから風邪を引くといけない」

「なら、お主は地下牢で寝てくれ。安眠が取れない」

「君が抱き枕になってくれると言うなら、喜んで地下牢で眠るよ」

「一人で寝てろ。私も一人で眠る」


話が噛み合わないのか、エルヴィンに噛み合わせる気が無いのか、
話はずっと平行線だ。

ナナシが少し疲れたような顔をしていたので、
ナナバが助け舟を出す。


「エルヴィン・・・夜にナナシの部屋に行くの止めてあげて。
昨晩は貴方から逃げるために屋根の上で寝ようとしていたんだよ?
もう冬なのにそんな所で寝たら危険だし、風邪引いちゃうよ」


ナナバの話を聞いたエルヴィンは一瞬目を見開いたが、
すぐ真顔に戻るとナナシに向き直った。


「何故そんな危険な場所で寝ようとしたんだ!?」

「・・・・・・お主がしつこく訪ねてくるからであろう!?」

「君が私のパートナーとして出席することを承諾してくれれば、
問題はなかった」

「それは嫌だと言っている」


また堂々巡りになり始めた話題に、ナナバがテーブルを叩き一喝すると、
周囲にいた兵士がビクリと身体を硬直させた。

こういう時女性は強いもので、鋭い目でエルヴィンを睨む。







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