第48章 秘められていた想い

「・・・・エルヴィン、今まで俺はおまえに遠慮していた節がある。
おまえには申し訳ないがはっきり言わせてもらうが、
俺もナナシに惚れている。訓練兵団に入る前に
俺もナナシと出会っていた。その時から俺は
ナナシが気になって仕方なかった。今日漸く自分の心と向き合って、
そういう答えが出た」


あまりにも唐突な告白に、エルヴィンは目を大きく見開いて
言葉を失った。

エルヴィンの知る限り、ナナシはミケの好みのタイプではない。

予想外の出来事に固まっていると、
ミケの告白を聞いたリヴァイが「俺もだ・・・」と静かに
語り出す。


「俺もてめぇに言っておく。風呂場であった出来事は事実だ。
ナナシに欲情して押し倒してたら・・・ミケに止められた。
俺も地下街時代ナナシに会ってる。一緒に仕事もした。
俺はあいつの綺麗な技に惚れていると思っていたが、
どうやら違ったらしい。俺はあいつ自身に惚れてたようだ。
それがわかった以上、エルヴィン・・・もうてめぇに遠慮しねぇ。
俺は口説きたい時に口説く。文句は言わせねぇ」

「―――リヴァイっ！」

「ナナシはおまえのもんじゃねぇだろ？エルヴィン・・・」


そう言われてしまえば、エルヴィンは黙るしかない。

今までそんな素振りを見せなかった二人の突然の告白に
エルヴィンの心は荒れに荒れる。