• テキストサイズ

過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第45章 恋愛相談と恋愛観






「ナナシ・・・先程は私が悪かったよ。
どうか許してもらえないか?」


跪いてナナシの手を掬い取りながら謝罪するエルヴィンは、
絵本の中の王子様のように格好良い。

大体投げ飛ばしてしまったナナシも悪いのだから、
エルヴィンがここまで下手に出て謝る必要はどこにもないのだ。

自分の心の狭さに嫌気が差してきゅっと唇を噛むと、
「血が出てしまうから噛んではいけない」と
エルヴィンの長い指が唇に触れてきて、
驚きの余りビクッと身体が強張ってしまった。

その様子を見てエルヴィンは困ったような顔をしながら、
すぐに指を引っ込める。


「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」


自分もちゃんと謝りたいのに、どう切り出せばよいのかわからず、
無言になってしまう。

気不味くて目を伏せるナナシに対して、
エルヴィンの瞳は真っ直ぐナナシを捉えていた。





/ 1001ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp