過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第45章 恋愛相談と恋愛観
「あ、能力的にはとても優秀だと思うぞ?
その頭脳と決断力は歴代の団長の中でも随一だと思うしな」
ナナシさん・・・もうそれBさんが誰だか言っちゃってますよ。
まぁ、最初からわかってたんで良いですけど。
ネックなのは団長の性格なのか・・・これは。
「それで・・・結局Bさんを恋愛対象として見れないんですか?」
若干投げやり気味に尋ねてしまったのは、
エルドもいっぱいいっぱいになってきてしまったからだが、
ナナシはそれを気にする風でも無く真剣に考えた。
「なぁ、エルド。恋愛対象の意味がよくわからないんだが・・・」
「・・・はいっ!?」
今更そこですかっ!?と驚くエルドを流し、
ナナシは続きを口にする。
「いや、一般的な恋愛がよくわからんのだ。
どこからどこまでがそういう対象になるのか、と。
Bは私とどこまでいけば満足なのか、よくわからなくて・・・」
「そうですね・・・それはBさんに聞かなければわかりませんが、
好きな相手とは結婚して、ずっと一緒にいたいというのが
一般的な考え方だと思います。あと出来れば・・・子供を作ったり?」
「・・・・そう・・・だよな・・・」
表情が曇り始めたナナシにエルドは心配になった。