• テキストサイズ

過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第44章 変態と鈍感






「まさか、ツクモにやられたのか?それは・・・」


ツクモ・・・。

それがナナシの身内である男の名前か、と
エルヴィンは心の中に記憶する。

聞かれたハンジは、ソファにドカリと座り
悪怯れる様子も無く答えた。


「うん。どうやってやったかわからないんだけど、
私は彼に触れること無く地面に沈められちゃった。
突然耳鳴りがしたかと思ったら、気絶しててさ。
ナナシは彼が私に何したかわかるの?」


触れること無く!?
組み合う前にハンジは何らかの攻撃を受けたのだろうか?

さりげない会話の中にハンジはエルヴィンへの報告を滑り込ませており、
それを聞いたエルヴィン達は驚愕するしか無い。


ハンジは調査兵団きっての精鋭だ。
それを一般人が組み合う前に沈めるなど不可能に近いだろう。


・・・否、ナナシの縁者ならば、
一般人という括りは当て嵌まらないと考えるべきか。


ナナシは困った顔をして、ハンジへの返答を濁した。


「何故ナンパで喧嘩腰になるのか理解に苦しむが・・・
二度と喧嘩は売らん方が良いぞ?優男に見えて、
あやつは相当強いからな」

「強いって・・・どれくらい?」

「丸腰だったら・・・・ミケより上かも・・・」

「え!?マジで!?それ早く言ってよ!
今もまだ頭が痛いんだよ・・・」

「・・・暫くすれば治るから我慢してくれ」

「我慢するから、どんな手を使ったか詳しく!!」




/ 1001ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp