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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第6章 一触即発




「では、仕事内容を教えてやろう。仕事は貴族の館に押し入って、
とある物を探し出し持ち帰る事だ。
場合によっては殺しもやるし、かなりの危険を伴うものだが
・・・・・これを聞いてもやろうと思うのか?」

「貴族の館にだって…っ!?」


危ない仕事だろうとは思っていたが、
まさか貴族の館に忍びこむとは・・・と
ファーランが驚きの声を上げたが、リヴァイは目を細め静かに口を開く。


「何故、俺達にそれを話した?只でさえヤバイ仕事なのに、
情報を流しちまったら更に危険が増す可能性が出てくる。
てめぇの意図は何だ?」


貴族の館には大体金で雇われた憲兵辺りが警備に就いている。

腐っても兵士で腕は調査兵に劣るものの、
武器弾薬はかなり豊富に揃えているので馬鹿に出来ないものがあった。


それに憲兵を殺すと後々まずい事にもなる。

自分達がこの情報を憲兵や貴族に売るとは考えなかったのだろうか?

目の前の銀髪の考えがよくわからない。

危険やリスクばかりありそうな仕事に、リヴァイの眉間の皺が深くなった。


「仕事内容を聞いてもやりたいなら、一緒に行くか?と
尋ねているつもりなんだが…どうする?」

「あ?」

「私は欲しいものを盗れれば良いだけだし、お主らは金目の物を
盗めば良いのではないか?
どうせ血税の上前をはねまくって得た金品なのだから、
少しくらい頂いても構わんだろう。
まぁ、私はどちらでも良いからお主達で決めてくれ」

「・・・・・・・・」


不審感が拭い切れないリヴァイに対し、イザベルとファーランは
「どうする?」と参加する方に心が傾いているようだ。

ここで稼げれば当分は不自由しないで済む。

期待が籠もるイザベルの眼差しを受け、
リヴァイはナナシへ尋ねた。


「決行日と場所は?」

「決行は三日後、場所はお主達が参加するなら教える。
因みに館の配置図も入手済みだ」


そこまで揃っているなら乗っかりたい、と
ファーランがリヴァイに目で訴えるが、リヴァイは慎重だった。

ファーランが「もしもの時は、銀髪を殺ってしまえば良い」と
考えているかもしれないが、不測の事態が起きた場合
リヴァイでも銀髪を殺せるかどうか微妙だった。

リヴァイ一人なら兎も角、何よりネックなのはイザベルとファーランで
・・・・正直、彼らを庇いながら銀髪と戦いたくはない。


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