過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第42章 買い物へ行こう☆
「・・・リヴァイって結構失礼だよね。
デリカシーの無い男って最悪」
「デリカシーの無い女も最悪だと思うがな。
自分の下着くらい自分で洗え、クソメガネ。
モブリットが泣いてたぞ」
あぁ、ここにも目撃者が。
とナナシは遠い目になって
泣きながらハンジの下着を洗っているモブリットを想像する。
お菓子作ったら絶対モブリットにもあげよう。
「材料が割りと高いからどうするか悩んでおるのだ。
多分出来合いのものを買うより安くあがるはずなんだが・・・」
ナナシの話を聞いてリヴァイは「ふぅん」と棚を見遣る。
「確かに高ぇな。つーか、菓子なんか作ってどうすんだ?」
「エルヴィンにやろうかと・・・。
あやつの角砂糖食いを止めたいからな。
あとは今のところは苦労しているモブリットにと考えておる」
「・・・そうか」
徐にリヴァイが砂糖や小麦粉を棚から取ると
「こういうのはどうだ?」と交換条件を出した。
「俺が材料を買ってやるから、出来た菓子を俺にも回せ。
甘いものは嫌いじゃない」
思わぬ申し出に一瞬思考が止まったものの、
有り難い提案にナナシは二つ返事でそれを受け入れた。