過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第42章 買い物へ行こう☆
「すまんな。お陰で助かった」
「別に・・・。ただし、昨日の件はこれでチャラにしろ」
昨日の件、と言われナナシは考える。
「何かあったかな?」と首を捻っていると
「『化け物』って言った事だ」とリヴァイから告げられ、
そこでやっと合点がいった。
別に自分はもう気にしていないのに、
彼の方は気にしていたらしい。
つくづく優しい男だと思いながら「無論だ」とナナシは笑った。
「お菓子が出来たら、お主が好きな花茶を淹れようと思う。
飲みに来ないか?」
「あぁ、行く」
リヴァイは頷くと、会計に行き材料を買ってくれた。
そんなナナシとリヴァイのやり取りを見ていたナナバとハンジは
こっそり笑う。
「リヴァイも素直に謝れば良いのに、本当不器用だよね」
「つーか、今のやり取りをエルヴィンが見てたらヤバくなかった?」
まるで恋人同士みたいで、とハンジが笑っていると
戻ってきたリヴァイに頭を叩かれていた。