過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第42章 買い物へ行こう☆
「一度身体をよく調べさせてほしい。
筋肉とかの付き方をなるべく正確に把握したいのだ。
エルヴィンの轍は踏まない。因みにエルヴィンのは完成したぞ」
ほら、と新しく作った腕輪を机の上に出すと
三人は覗き込むようにそれを凝視した。
昨日より明らかに装飾がバージョンアップされている腕輪を見て、
エルヴィンが「凄いな」と感想を漏らす。
レースのように編み込まれた細かい模様は店で売られていても
おかしくないレベルだった。
「これは・・・君が編んだのか?」
「無論だ。取り外しが簡単に出来るように留め具も着けたぞ」
「昨日とは色が違うな」
リヴァイが色の指摘をするとナナシは自分の手首を出し、
蒼色の腕輪を見せた。
「間違えたら大変だから、私のは蒼、エルヴィンのは金色にしたのだ。
リヴァイとミケの分もそれぞれ違う色にするつもりだが、
何色が良い?」
突然そんな事聞かれてもな、と二人が思案顔になって考えていると
エルヴィンが話に割り込んだ。
「この色の根拠は何だい?」
「ん?私のは自分の好きな色で、
エルヴィンのは髪の色というだけだが?」
「君は蒼が好きなんだね。そういう好みとかもっと教えて欲しいな」
エルヴィンがにっこり微笑むとナナシは照れ臭そうに微笑する。