過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第39章 護剣術と護身術
ガハハと笑うハンジにナナシは「あぁ?」と
半ギレになりながら睨みつけた。
「どこをどう見てさくっと出来ると判断したかは知らんが、
エルヴィンが一番ハードな訓練だぞ。
今日は基本何も鍛えとらんからな」
「・・・・・・・・・・マジで?」
ハンジは自分の訓練内容を知っていて、
それが随分ハードなものだとも理解しているが、
それよりハードとはどれくらいのものなのかと
背中に嫌な汗が流れる。
「夕食時にエルヴィンの姿を見てみろ。
その頃には死体のようになっておるわ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「お主がそうなりたいなら、私は喜んで扱いてやるぞ?」
ハンジはミケとリヴァイを引き摺りながら
自分達の訓練へと戻って行った。
危機回避能力は野生動物並みにあるらしい。
邪魔者がいなくなったので
早速訓練に取り掛かるべくエルヴィンの両腕に
自分の髪を編みこんだ腕輪を結んだ。
「これは?」
「筋力を強化する為の矯正特殊器具だ。
今日から壁外遠征と寝る時以外はずっとこれを着けていてもらうぞ」
「器具?こんな飾りで一体どのような効果が・・・」