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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第38章 エッカルト・アーデルハイトの日記2






(中略)



◇月○日

団長が謀反の罪で捕まったらしい。
それに伴って『狼』の解体も決定され、
今まで俺達を支持していた民衆までもそっぽを向いた。

除隊されて実家に帰っていた俺はその決定に憤慨したが、
それと同時に理解した。

何故副長や先輩達が俺達を除隊にしたのか
何故名簿を燃やしていたのか
何故「『狼』の名を出してはならない」と念を押したのか

多分、俺達を巻き込まない為なんだ

現に今も副長や幹部、古株の兵士は組織に残って
団長の助命嘆願をしているらしい。

民衆に罵られながら潔白を訴えている副長達の手助けをしたかった。
命をかけても良い!




◇月△日

俺は居てもたってもいられなくなって基地に戻った。
同じように除隊された仲間も俺と同じように戻ってきていて、
全員で先輩達に直談判したが副長には会えなかった。

「おまえらの我儘に付き合っている程副長は暇じゃないんだ。わかれ」と
言われ腹がたった。

ヴィレムが「それもそうかもな」と言ったので
喧嘩になりそうになったが、副長が何で自分達を除隊にしたのかとか、
こういう煩わしさを無くすためだったかもしれないと思うと
何も言えなかった。




◇月◇日

クレイグ達と基地に忍び込んで何とか副長に会えた。
粘って粘って粘りまくったら身寄りのないクレイグと
ヴィレムだけは良いと言われ、俺は憤った。

家族が邪魔なら捨てると主張したら逆に怒られた。
その後も粘ったら別働隊として使ってくれることになった。




◇月×日

副長改め団長代行の命令で俺は数人の仲間と王都へ向かった。
団長の安否と居場所を確認するためだ。
だけど、団長が処刑されるという情報しか入ってこない。

何故あんなに頑張っていた団長が殺されなければならないのだろうか?





◇月☆日

団長の正確な居場所が特定出来ないまま、
団長の処刑日が近いという情報のみ入手した。

代行達も水面下で交渉しているらしいが、
芳しくないようだ。





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