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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第37章 腕相撲







「わかりやすい例えで言うと今の腕相撲で、力を込める事、
リヴァイと話す事、涼しい顔を貼り付ける事を
同時にやってみた。『陽炎』はその難易度と
やらなければいけない工程がぐっと上がってしまうのだ。
これはリヴァイが強い弱いの問題ではなく、
異常な者でなければこなせない技だと認識してくれ」


多分これ以上詳しくは説明できない。

本当は腕相撲でナナシの異常性を教えたくなかったが、
百聞は一見に如かずという言葉があるように
説明だけでリヴァイは納得などしなかっただろうと考えた。

頼むからこれで引き下がってくれと心の中で祈る。


「・・・わかった。『陽炎』とやらは諦める。
が、『柔剣』ってやつは教えろ」


貪欲に強さを求めるのも考えものだとナナシは初めて思った。


「あぁ・・・あれかぁ。・・・・無理だな」

「一回使えたじゃねぇか」

「お主、都合の悪いことをさらっと忘れておるようだが、
暫く動けなくなっただろう!?あんなものは使えた内に入らん!」


『柔剣』だって普通の人間が使えるような代物じゃない。

『迅鬼狼』のメンバーのように肉体を改造してなければ
身体が耐えられないのだ。

調査兵団の兵士に対してナナシは、
非人道的な行為は絶対しないと心に決めているので、
どんなにリヴァイが望んでも改造するつもりは無かった。

・・・というか、今はもう完璧な改造が出来ないので、
半端な事をするつもりが無いと言った方が正しいのだが。





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