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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第34章 報告したが故に・・・







「つまり、あいつの笑顔を見ると好みに関わらず勃起する・・・
という事だ。こう言えば満足か?」


刹那、室内の温度が一気に下がったのがわかった。


リヴァイは何と言って良いかわからないような表情をしていたが、
やがてミケが何故報告を渋っていたのか気づいたらしく
バツの悪そうな顔をする。


「話を総合すると・・・君はナナシに勃起したという事か?」





いや、それ話を総合するどころか
一部分しか聞いていないよな、エルヴィン!?





そう口を開こうとした瞬間、
エルヴィンが床に膝を着いたので、
リヴァイとミケは慌てて駆け寄った。


「エルヴィン!?」

「どうした!?」


俯くエルヴィンは額に手を当てながら「あぁ、すまない」と
力なく言葉を紡ぐ。


「少し体調が悪いようだ」

「大丈夫か?調査後で働き過ぎなんだろう。
医務室まで運んでやる」

「それには及ばない。私には仮眠室というものがあるからね」


体調不良とは思えない滑舌で言われ、
ミケは眉間に皺を寄せた。


「それは・・・・俺とした約束を反故にするという事か?」


仮眠室にはナナシが眠っているのだ。

目的がバレバレ過ぎて、
稀代の名将の名が聞いて呆れるくらいお粗末な言い訳である。


「私は努力するとは言ったが絶対とは言っていない。
それに犯罪になるか、殺されるかなどヤってみなければわからないだろう!?」


女なら黄色い声援を受けるような良い顔で言われたが、
ミケ達にとっては「そんなドヤ顔で言われても」という
感想しか抱けない。



つーか、犯罪か殺されるかって自分で言うくらいには自覚があるんだな、
と妙に冷静なツッコミを入れたくなる。





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