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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第31章 本来の目的







「で、どこのお坊ちゃん?」

「確か・・・子爵のご子息様だったよ」


それは貴族ではないかっ!?

データ収集ですっかり忘れていたが、
本来の目的は捜し物を見つけることだ。

そう言えば、捜し物の詳細も彼らには伝えてなかった気がする、と
自分の間抜け具合にナナシは落ち込んだ。

今優先すべきは、捜し物の手掛りを得ることだ。
何のために調査兵団に入ったんだ、と自己嫌悪に陥る。


「は、ハンジ・・・すまぬが見合いをした時、
ネクロフィリアの趣味があるかどうか探りを入れてもらえぬか?」

「え?」


部屋にいた全員の視線が突き刺さり、
ナナシは目を泳がせた。
特にエルヴィンの目が恐い・・・・。

何故そんな瞳孔が開いた目で見つめてくるのだろうか。
自分はまずい事でも言ってしまったのか?


「ナナシ・・・今の発言の説明をしなさい」

「・・・・・・・はい」


ここは下手に逆らわない方が良い、と直感が告げる。


「条件で『捜し物の情報提供と協力』とあっただろう?
それの事なんだが・・・・」

「ネクロフィリアと捜し物は密接な関係があるのか?」

「まぁ・・・・」

「その捜し物ってのは一体何なんだ?」


ミケとリヴァイからの問いに言葉を濁したが、
弱みになる事を恐れていては話が進まないと身体から力を抜く。














「私は・・・・・・・『心臓』を探している」
















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