過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第27章 真の変態は誰だ?
誰か教えてくれ、と思った時
心に響いてきたのはリヴァイの声だった。
『こいつの傍に着いててやるのがおまえらの任務だ』
――そうだ!我らには兵長がいる!
団長が信じられなければ兵長を信じれば良いんだ!
今は兵長の言葉に従うのが最善策だ!
心を持ち直したリヴァイ班4人は引き攣った笑顔でナナシに向き直る。
「最初はどこから行きましょうか?」
「今訓練やってる場所は第一、第三訓練場です」
「俺は兵長の言葉に従うんであって、
あんたに従うわけじゃない。勘違いするなよ」
「はいはい、オルオ。どうでも良いから行くわよ」
丁寧に態度まで改めた4人に引き摺られながら、
ナナシはデータ集めに向かった。