過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第27章 真の変態は誰だ?
「おい、これがどこにあったって?」
「私の部屋のベッドの上に・・・」
「そんなはずねぇだろ。
俺が掃除した時にはこんなもの無かったぞ」
「お主が部屋を出て行った後、何者かが部屋へ侵入し、
これを置いていったと考えるのが妥当だろうな」
「あの部屋には鍵が・・・・・・・あ」
否定したかった存在にしかその犯行を実行できないという事実に
直面したリヴァイは怒りに震える。
馬鹿か!?あいつは自分で自分の首を締めにいく馬鹿か!?
「部屋の鍵は、あやつしか持っておらぬだろう?
もうこれはこの紐パンを顔面に叩きつけて出て行くしか・・・
って、おい?」
「てめぇはこいつらと一緒に任務を全うしていろ。
話は・・・俺がつけてくる」
「あ、待て。その無駄にひらひらしてる紐に石を括りつけて
顔面に・・・・」
「あいつの顔に傷でもつけたら、
貴族連中から資金をぶんどれなくなるだろうが!
あいつは顔と舌で稼いでるんだからよ」
地面に落ちていた紐パンを拾い上げたリヴァイは
踵を返し去って行った。
その姿を勇ましく思う反面、リヴァイが残した言葉に
リヴァイ班の面々に嫌な予感が脳裏を過る。
貴族連中から資金をぶんどってくるって・・・
そんな事をしている人は兵団内では限られているのだ。
恐くて知りたくはないが、それはそれでヤバイ事態になりそうなので
勇気を振り絞ってペトラは尋ねた。