過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第27章 真の変態は誰だ?
「前にシャワー室で兵長が紐パン持ってるの見ちまったんです。
きっと、それが兵長の強さの由縁なんだって思って・・・
それで俺も紐パンを・・・・」
「え・・・?」
「という事は兵長も・・・」
「紐パンっ!?」
勢い良くリヴァイ(の股間)を注視したペトラ達の表情には
嫌悪感は微塵もなく・・・むしろ赤面して恍惚としている。
あれか・・・紐パンというものは身に付ける人間によって
真価が発揮されるのか。
オルオは不憫だな、と思いながらリヴァイを見ると、
彼は表情を強張らせながら止まっていた。
何について固まっているのかはわからないが、
リヴァイに代わって勘違いしている4人に
ナナシは訂正しておく事にした。
「リヴァイは紐パンなんて穿いてないぞ。
彼はボクサーパンツのはず・・・・・・・・痛っ!」
途中まで言うとそれを遮るかのようにリヴァイから拳骨を貰い、
ナナシは押し黙った。
「おい、てめぇはもう黙ってろ」
「何でこのガキが兵長と俺の下着を知ってんだよ?
覗いたとした思えないだろ!?それはどういう事なんだ!?」
「そう言えば、そうね・・・」
「オルオはともかく、まさか兵長とそういう関係・・・っ!?」
「馬鹿!そういう男女間の問題は黙っておけ」
オルオが軽蔑のベクトルをナナシに向けようと必死に声を荒げると、
ペトラ、エルド、グンタがそれぞれの疑問を口にした。
当の本人は殴られた頭を擦りながら、その疑問に淡々と答える。