過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第27章 真の変態は誰だ?
リヴァイ班の4人は呆気に取られ言葉を失った。
いつの間に分析出来るほどデータを取ったのだろうか。
4人の性格も分析されているようで・・・
それがほぼ当たっている事が恐ろしいなと思っていると、
我に返ったオルオが声を荒げた。
「ちょっと、待てガキ!俺の分析は何だ?何なんだっ!?
ほぼ悪口じゃねぇか!もっと良い事言えよ」
あ・・・そういえば、オルオだけ褒められている部分が少なかったなと
ペトラ達は思い出し、怪訝そうにナナシに視線を向ける。
すると彼はしれっと「悪口には悪口を返すべきだと判断した」と返した。
子供っぽいやり取りにペトラ達がぷっと吹き出し笑っていると、
呆れたように溜息を吐いたリヴァイがナナシへ尋ねる。
「で?オルオには他に長所が無かったのか?」
「へ、兵長まで、そんな・・・」
「まさか。オルオの強みは体幹バランスがずば抜けて良い事だ。
どんな態勢を取っても他の人間より安定していて
立体機動には向いている才能と言えるだろう」
「・・・ふっ、ガキでも俺の凄さがわかっているじゃないか」
やっと褒め言葉を貰い得意げな様子で胸を張ったオルオに、
ナナシは蛇足を付け加えてやった。