第27章 真の変態は誰だ？

「おい、特別作戦班の弱点はあったか？」

「まぁ・・・何事にも弱点や攻略方法はあるからな」

「おまえならこいつらをどうやって攻略する？」


能力を４人に見せつけて認めさせろというリヴァイの
不器用な配慮にやれやれ・・・と肩を竦めながら
分厚いノートを開いた。

リヴァイ班の４人は驚愕の表情でリヴァイとナナシを交互に見遣る。


「順番的に言うなら最初にエルドを潰すな」

「え・・・？」

「ほう？理由は？」


ナナシの言葉にリヴァイは面白そうに声を上げ、理由を尋ねた。

名指しされたエルドは困惑気味に目を泳がせ、
リヴァイ班３人からの視線を一斉に浴びている。


「まだ完全にデータ収集出来ていないが
４人を攻略するにはそれぞれの個性を読み取ることが重要だ。
まずはグンタ・シュルツ・・・生真面目な性格から柔軟性に欠け
不意を突かれた攻撃には弱そうだが、
攻撃にも補佐にも対応できる万能タイプで得難い人材だろう。
次にエルド・ジン・・・グンタにはやや劣る身体能力だが、
柔軟性に優れた思考で指揮に向いている。
突然の出来事にも動揺を隠し次の手を考えられるのも
隊を率いるのにうってつけと言えるだろう。
ペトラ・ラル・・・他の３人よりも戦闘力は落ちるが、
立体機動の繊細な動きが一番得意なのは彼女だ。
男に負けず劣らずの気性も好ましい。
最後にオルオ・ボザド・・・４人の中で一番正確な攻撃が出来るが、
協調性に欠け他の人間と組んだ場合慣れるまでに
相当時間が掛かるか、ハブられるかのどちらかだな。
以上の分析から、まずは指揮役のエルドを潰し、
次に攻撃が得意なグンタかオルオ・・・
最後に体力が落ちて動きが遅くなったペトラを潰すのが
一番効率が良いという結論になる」


「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」