過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第26章 エッカルト・アーデルハイトの日記1
(中略)
×月○日
初めて壁外に行った。
あれ程の地獄は無いと思った。
食事も喉を通らず、すぐ吐いてしまった。
生き残った仲間も同じようなもんだった。
違うのは先輩達で…心が無いのかと思った。
巨人があんな風に人を食うなんて・・・・・
思い出すだけで気持ち悪い。
×月×日
同期が去る中、
俺がぼんやりしていると副長から声を掛けられた。
心が折れたなら無理する必要はないと言われ、
やっと我に返った。
そうだ、俺は何の為にここに入ったんだ!
こんな事で挫けていたら巨人を駆逐出来ないじゃないか!
俺はこの日からまた戦う事を決意した。
×月△日
俺は戦術を勉強した。
壁外で先輩達が使っていた方法は門外不出の戦闘方法らしくて、
どうすれば使えるようになるのかよくわからなかったけど
刃を超振動させているらしい。
刃が蛇のように畝って柔らかく見える様から
「柔剣」と呼ばれるようになったと先輩が言っていた。
技を会得するためにどうすれば良いのか聞いたけど、
先輩達は「強さと覚悟があれば、そのうち使えるようになる」としか
教えてくれなかった。