過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第25章 腹の探り合い
「最後の・・・私情や余計な感情を挟むな、というのは何故だ?」
来たーーーっ!!
エルヴィンの奴、多分一番気になっていた事を最後に持ってきやがった!
とハンジ達は心の中で叫びながらナナシの返答を待った。
「兵士を鍛え上げるのに私情はいらぬ。むしろ邪魔だ。
今までのようにセクハラを受けていたのでは仕事に集中出来んわ。
それに調査兵団団長がそんな浮ついた気分でどうする?
果たしたい目的があるならば、私情は捨てるべきだ」
「それは君に寄せている想いを捨てろ・・・と?」
「お主の私に対する執着は良い事を生まない。手遅れになる前に捨てろ。
お主は良い男だから言い寄ってくる人間は数多いであろう?
その中から相手を見つけるのが一番だ。
私とお主は雇われ者と雇い主という関係が良い」
「・・・・・・・・・・・」